イスラム教徒が日本に来て驚くこととは?
イスラム教徒(主にアラブ人)が日本に来てビックリする事とは?裸で温泉に入っている!下着ショップがセクシーじゃない!この2つだそうです。
裸を見せ合うなんて信じられない!
ナジュマさんはサウジアラビア出身のキャリアウーマン。筑波大の博士課程に留学していたこともある才女です。
彼女が日本でいちばんビックリしたのは、温泉の中で大切な部分を隠さないことでした。初めて温泉に行った時の話を、流暢な英語で語ります。
「オーマイゴーッド!‥絶句しちゃったわ。だってみんな素っ裸なんだもの。私は他人の裸を見るのがすごく恥ずかしいし気分が悪いから、温泉に入っている間ずっとうつむいてたわ。タオルで大事な部分をおおって入ったの。外国人だから許されるわよね、て思って。」
それ以来、温泉には行っていないそうです。イスラム教徒は同性同士でも大事な部分は見せ合いません。これはアラブ人だけでなくアジアのイスラム教徒も同じ。たとえ同性同士でも。
イスラムム教徒が大事にするのは「慎み」です。だから他人に自分の陰部を見せるのは最大のタブーなのです。現地にはハマムという公衆浴場がありますが、男性も女性もパンツを履いて入ります。
大事な部分を他人に見せることは、たとえ同性同士でも、はしたないこと。だから日本で温泉に入って、あそこを隠していないのが信じられない!のです。
下着売り場がセクシーじゃない!
もうビックリするのは、女性の下着ショップがセクシーじゃないこと、だそうです。そしてお客が女性しかいない!これも不満だそうです。
日本女性と結婚しているエジプト人男性ムハンマドさんは、日本在住15年。彼が日本でビックリしたのが、女性下着に関することでした。
「前に付き合ってた女性が、家でジャージに着替えてリラックスしていたからビックリしたよ。香水もつけないんだ。エジプトじゃ、50代のマダムも真っ赤なネグリジェやヒョウ柄下着を着てるのが普通なのにさ」
アラブの国では、アダルトショップと見間違うような店が街中にたくさんあります。ショーウィンドーに、赤やピンクのネグリジェやら、ヒョウ柄のブラ&ショーツセットが堂々と陳列されている。
そういう店で、夫婦で仲良く買い物するのが普通です。この手のセクシー下着ショップは、結婚したマダムのもの。(*イスラム圏にセックスレスがない理由)
イスラムでは結婚前の男女関係はタブーだが、結婚したら大いに楽しみなさいと教えます。
(*婚前交渉を禁止するイスラムは禁欲的な宗教?)
イスラム教徒の女性は、夫の前でこそお洒落するのが普通。しかし日本では家でジャージ姿でいる女性が、外に行く時は念入りに化粧をする。これもムハンマドさんにとっては理解不能だったそうです。
女性下着売り場の店員は男性
ところでアラブの女性下着店は、今でこそ女性店員が増えたものの、以前は男性が普通でした。女性としては恥ずかしくないのでしょうか?先ほどのサウジアラビアのナジュマさん。
「だから下着を買いに行く時は、すごく恥ずかしかったわ。ある時どうしてもすぐに下着が必要になって、男性店員の店に行ったの。でも欲しい下着を言い出すのが恥ずかしくて、店をぐるぐると回ったわ。そしたら彼も私にどうしていいかわからなくて、恥ずかしがっていたの。でもついに彼は言ったわ。『お嬢さん、私のことをお父さんだと思って、サイズを教えてください。合うものを持ってきますから』。
これも個人差があって、私の経験では多くの女性が気軽に男性店員と下着を選んでいます。店員だからと割り切っているのでしょうか。日本人女性としては、やっぱり恥ずかしいです。
下着ショップの謎
それにしても不思議なのは、イスラム社会は男女隔離が原則で、同性同士でも裸を見せない慎みが求められる一方、(日本人から見たら)相当セクシーな下着が街中にあふれていることです。でもエロ本はタブーです。
アラブの国に入国する際、日本の週刊誌を持っていて、その中にエッチな女性の写真があったら、運が悪ければ荷物検査で取り上げられます。日本の映画やドラマの中のセクシーなシーンも、現地ではカットされて放映されます。
画像はダメだけれど、マネキンなら良いの?エジプトの友人男性に「マネキンが着てるセクシー下着見て、欲情したりしないの?」ときくと、私の質問の意図がわからなかったようで、「どうして?普通じゃん」という返事。あくまで商品だからでしょうか。
これはアラブに20年以上通っていて、いまだに解決できない謎です。
【参考図書】
★「イスラム流幸せな生き方」
中学生でもわかるイスラム入門書。なぜ世界中でイスラム教徒が増え続けているか?がわかります。
20年間にわたり取材したイスラム女性たちのリアルな日常を紹介。モロッコ、チュニジア、エジプト、イラン、パキスタン、モルディブ‥‥。歌あり踊りありデートあり。「抑圧」などメディアによって作られたイメージと違う、生き生きした女性たちの実像を紹介します。
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