イスラム女性*Islam woman

トマトの収穫。最初は恥ずかしがっていた女性たちも、シャッターを切るたびに生き生きと楽しそうな表情に。パキスタン・サッカル

結婚式で踊る女性。イスラム圏の結婚式のメインは歌と踊り。踊るのは男性より女性が多い。エジプト・ガンズール

泳ぐより飛び込みに夢中。カメラを手放し、今すぐプールに飛び込みたくなるような、うだる暑さの日。*インドネシア・ナルマダ

アトラス山中の村での結婚式。音楽が奏でられる中、女性が入れ代わり立ち代わり踊る。*モロッコ・エルラシディア

モスクに来ていた家族連れ。中央の赤ちゃんを前に、4人とも実に嬉しそうな顔。*シリア・ダマスカス

野外の結婚式。12 月の寒空の下、花嫁は最初から最後まで踊りっぱなし。「肌を露出してはいけない」というイスラムのルールより、おめでたさが優先することもある。*エジプト・カイロ

大皿に盛った料理を皆で囲むのがモロッコの食事スタイル。タジン(チキンと野菜の煮込み)と手づくりのパンの昼食。異国人の私はパンで料理をつかむのが一苦労。*モロッコ・エルラシディア

イランのカスピ海沿いでは稲作が盛んで、ほとんどが手植えで行われている。*イラン・バボル

島の向かいに小さな無人島があり、干潮時に歩いて渡れる。モルディブはほぼ100%がムスリム。*モルディブ・マティベリ島

毎日子連れで出勤する先生。4歳の女の子はおとなしく先生の後ろに座っていたり、あちこちを走り回ったりと忙しい。*インドネシア・スンバルンラワン

川沿いの公園でピクニックする女性たち。スイカはナイフだけで食べる。*イラン・マシュハド

子どもの宿題を見るお母さん。昼間は看護婦として働いている。*イラン・ヤズド

バスで一緒になった女子大生たち。パキスタンに行けば誰でも映画スターになれることの見本。*パキスタン・ラルカナ

マラケシュの観光名所・フナ広場の屋台でハリラを前に。ハリラは野菜や肉、豆入りの栄養満点スープ。*モロッコ・マラケシュ

手に描かれているのはヘナという植物系の染料の模様。結婚式などおめでたい時に描かれる。*エジプト・カイロ

独特な魚包丁でうろこをとり、その後これで魚を輪切りにする。*バングラデシュ・クミッラ

カイロ中心部の目抜き通りにて。ピンクのスカーフの内側の白い布は、髪の毛を完全にかくすためのもの。*エジプト・カイロ

チュニジアの結婚式は1週間行われ、初日がこのヘナの儀式。手足にヘナを塗られた花嫁は、手足を布で包まれた状態で寝る。*チュニジア・マハディア

産科病院の院長と女子大生たち。この病院では下は14歳から、上は50歳までの出産例がある。*パキスタン・ラルカナ

スーパーマーケットで買い物。ゴムはイランの国教であるシーア派・12イマーム派の聖地の一つで、チャドル姿の女性が多い。*イラン・ゴム

ウサギはスープの出汁などに使われる。鶏肉に似てさっぱりした味。*エジプト・タンタ

84才の女性。日本でも「長寿の里」として知られるフンザには、80、90才台で元気に畑仕事をしているお年寄りが多い。*パキスタン・パスー
【概略】
「抑圧されている」「いつも黒づくめの服を着て、人前に姿を見せない」。イスラム女性について、そんなイメージを持つ方も多いことでしょう。
20年以上イスラム世界を取材してきた私の目には、全く違うように映ります。
一緒に暮らして取材するのが私のモットーです。2003年からエジプトの砂漠で一人で遊牧生活を送る女性と暮らし、またイスラム圏各地で多くの家族と寝食をともにしてきました。そこで出会った女性たちは、日本でステレオタイプ的に語られるのとは異なる、活力にあふれ、日々の暮らしを謳歌する人がほとんどでした。
結婚式やおめでたい場では、思いきり歌い、踊る。イスラム圏の結婚式はどこも歌や踊りがメイン。そこで積極的に踊るのはもっぱら男性より女性です。仕事では男性を部下に持ち、組織を統括する女性も数多くいます。
抑圧の象徴のように語られることが多いヴェールにしても、本来は美しい部分を大切な人にだけ見せるためのもの。髪は美しいものであり、不特定多数の男性に見せるものではないからです。外では地味に装い、家では夫のために赤い口紅をひく。それが彼女たちのスタイルなのです。
“Suppressed”, “Always wearing totally black and never showing up in public.” About Muslim women, I suppose many people have such image. It seems,however, completely different to me who have covered the Islamic World for more than 20 years.
It is my policy to interview people while living together with them. From 2003 I have lived with a woman who have been living a nomadic life alone in a desert of Egypt and with many families in various parts of the Islamic region.
Most of the women I met there were people who had been living with vitality and enjoying their daily lives, which are different from those stereotypically talked about in Japan.
They thoroughly sing and dance at a wedding ceremony or other happy occasions. Singing and dancing are the main part of wedding ceremonies in the Islamic area. Women dance more actively than men there.
Also, many women have male subordinates and supervise their organizations.
Veils, often regarded as a symbol of oppression, are to show women’s beautiful parts only to their husbands or close relatives. Since hair is essentially beautiful, it should not be shown to non-family males. Islamic women dress in plain outside their homes but put on a red lipstick for their husbands at home.
【参考図書】
イスラム女性たちのリアルな日常を紹介。モロッコ、チュニジア、エジプト、イラン、パキスタン、モルディブ‥‥。歌あり踊りありデートあり。「抑圧」などメディアによって作られたイメージと違う、生き生きした女性たちの実像を紹介します。
コメントを残す