ラオスのモスクとムスリムたち*ビエンチャンMasjid Azahar
ラオスの首都ビエンチャンのモスクを訪問しました。ラオスには全部で3つのモスクがあり、2つがビエンチャン、もう1つがルアンパバーンにあります。私が訪れたのはビエンチャンのモスクMasjid Azaharです。
モスクには、イマームであるタイ人ムスリムのFさんがいて、色々とお話を聞かせていただきました。
Fさんはハジャイというプーケット近くの町の出身。ラオスのムスリム協会から、ラオスの子供たちにコーランを教えるために派遣されたそうです。
「プーケットにはたくさん日本人がいますよ」「バンコクには日本のレストランがたくさんあります」と、突然訪れた日本人の私たちを、とても歓迎してくれました。
ラオスには現在700人ほどのムスリムがいて、うちビエンチャンには200~300人のムスリムがいるそうです。
Masjid Azaharは30〜40年前にカンボジア人たちがラオスに来て建てたものだそう。もう1つのモスクはパキスタン人が建てたものです。
ふだんモスクには10人くらいのムスリムが集まって礼拝します。金曜日の昼の礼拝には5~60人のムスリムたちが集まるそうです。
昼の礼拝のあと、「ご一緒に食事しましょう」というFさんのお言葉に甘えて、ランチをいただきました。
中央がヤギ肉を焼いたもの、右が中国式肉のスープ、中央のお皿の左にある小さなお皿がタイの野菜炒め。国際色豊かなのは、ここにさまざまな国のムスリムがいるからです。
私が訪れた時は、中国人Oさんが短期滞在していました。彼は中国から難民として来た方で、ラオスの前はタイに8年ほどいたそうです。そのためタイ語がぺらぺら。モスクにいる人たちと楽しそうに会話していました。
この後マレーシアに行くそうです。そこで働いてお金をつくり、台湾、カナダへ行く予定だとのこと。タイでは難民は働く権利がないからだそうです。
Fさんはタイ語のほかにマレー語が話せます。(たぶん故郷のハジャイがマレーシアに近いからでしょう)。またラオス語はタイ語に非常に近いそうで、ラオス人とも会話に不自由しないそうです。
「タイ語とマレー語が話せれば、アセアン10カ国どこに行っても会話できるんですよ」とFさん。モスクで働いているカンボジア人の若者とは、タイ語で話していました。
ラオスではムスリムの活動は他のイスラムの国々と違い、なかなか自由にというわけにはいかないようです。たとえばアザーンも、流せるのはモスクの中だけ。そのため「日本のムスリムは自由があるのか?」と何度も聞かれました。
しかし最近は自分で勉強してムスリムになるラオスの若者が増えているそうです。心強い!
時々このモスクには、お金がなくなった人がやってくるそうです。そんな人たちも快く迎え入れる。じつはモスクはそういう場所でもあるのです。
私がパキスタンに行った時に、マレーシアから自転車でサウジアラビアを目指して旅行中の若者にあったのですが、彼は行く先々のモスクに泊めてもらいながら旅をしていました。
あらためてムスリムの人たちの連帯感&温かさを感じました!