2015-12-19

『ザ・フィリピン妻』*日本の男がフィリピン女性におぼれるリアルさ

もし私が男だったら、やっぱりこんなふうにフィリピン女性に貢いでしまったりするのだろうか? そんなふうに思わせる本です。

「ザ・フィリピン妻」

なぜ男性はフィリピン女性に溺れてしまうのか?

フィリピンの売春女と関係を持った著者が、帰国後に妊娠したと告げられ、自分の子と確信できないが、生まれた子どもと彼女のために次々にお金を渡していく。

彼女からの手紙(多くはカネくれという内容)と、それへの対応がたんたんと書かれているだけだが、これがおもしろく読ませる。

ところで、不思議に逆はありません。つまりフィリピン男性におぼれてしまう日本人女。

これがバリ島やモロッコなどになると、日本人女性&現地男性という組み合わせが多く、逆(日本人男性&現地女性)は、あまり聞きません。

フィリピン女性にカワイイ子が多いなら、バリ島にカッコいい男がいそうだし、
バリ島にイイ男がたくさんいるなら、フィリピンにもいそうなんだけどな。

というのはさておき、作者はマニラで一泊900円の連れ込み宿に泊まりながらも、彼女に請われると、ついつい金を貢いでしまう。そのたびに、彼は決意する。次はお金を貸さない、渡さないと。

女に3000ペソ(約7500円)を渡しながら。

「分かりました。貸しましょう。でもこれを返してくれなかったら、次にはもう貸しませんよ。」
私はしっかりと釘を刺した。私とて日本では最底辺でうごめいて生きている日本人だ。いくら日本人だからといって、よくフィリピンものの読み物に登場する間抜けな鴨ネギ男とは違うのだ。

しかし、むげに見捨てられないのが、この人の人情深さなのか。

「カーサ(置屋)にいた女の生んだ子で、100%私の子だという確証がないせいかもしれない。だが、縁あって生まれた子だ。実の子に100の力を注ぐとしたなら、疑惑の子にもせめて半分の力は注いであげたいと思っているのである。

(またお金渡すのか)
(やめておけばいいのに)
いちいちツッコミ入れたくなるのが、この本のおもしろいところか?

赤裸々な体験告白

フィリピンパブで知り合って、彼女の帰国に合わせて追いかけていき、やがて親族にお金をしぼり取れられてしまう。こういう男の話や本はたくさんあります。

そのいくつか手にしたことはあるけれど、この本ほど迫力はない。
この本には生々しい個人体験・赤裸々な告白があるからでしょう。

フィリピン妻子(?)を養いつつ、22才年下の日本人女性と結婚してしまうところも面白い。その女性の肝のすわったところも実に痛快。2人の今後がきになる。

それにしても、フィリピンにかわいい子はいてもいい男はいないのかな。行って確かめてみようかしら。

DeNAトラベル

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