『ひでこさんのたからもの。』*90歳の夫婦の菜園生活
広い土地付きの一軒家に暮らす87歳、90歳の夫婦の菜園生活を紹介する本「ひでこさんのたからもの」。
お金を使うなら服より食事
幼い頃から腸が弱かった奥さんのひでこさんは、母親が作る料理だけを食べて育ちました。結婚後も1日3食手作りの食事。体にいいものを食べたいといつも思ってきたそうです。でも良い食材は高いもの。
「結婚した時にもたせてもらった着物なんかは、ほとんど食材に消えちゃった。でもそのおかげで、今この元気な体があるのだと思うの」とひでこさん。
色はいのち。ものはなくても暮らせる。でも、体に入るものはいいものじゃないと。だから高いものも高くないのよ。
母から娘へ味を伝える
この本のコンセプトの1つ「孫のはなこさんに伝えたい味」にもとづいて、本ではたくさんのレシピが紹介されています。たとえば、「ゆずのはつみつ付け」。
「ゆずのはつみつ付け」ゆずを薄切りにし、煮沸した瓶につめ、はちみつを注ぐ。はちみつがさらさらとしてきたら使い頃。お菓子に入れたり寒天の甘みづけにつかったり。
ひでこさんは、はなこさんのお弁当のおかず用に、いろいろな料理を作ってクール便で送ってあげているそう。すごい。私は大学入学まで勉強ばかりで、母から料理など教わったことがありません。いまだに「出し」の取り方も満足に知らなかったり。作る料理はほとんど「我流」です。今からでも遅くない。母に教えてもらわなきゃ。
日常に手間ひまかける
あまった野菜で保存食を作ったり、自分でお菓子を焼いたり・・・ひと昔前までは、そういった「手間ヒマ」が当たり前だったはず。でも今の忙しい世の中、なかなかできません。だから、逆にその「手間ヒマ」が憧れになったりする。
ふだんの料理では、いかに楽して短時間で作るか、ばかり考えている私。きっと何か大事なものを失っているのだろうなあ。生活の中のことを、少し手間暇かけてやっていくと、人生意外と悪いものにならないんじゃないかなという気がします。
コメントを残す