『神・時間術』*運動が仕事の効率を上げる
樺沢紫苑さんの本は読んではずれががありません。今回も大正解でした。
精神科医でありベストセラー作家、そして「日本で最もインターネットに詳しい精神科医」として知られる樺沢紫苑さん。病院で診療しながら毎日Facebook、メルマガ、YouTube動画を更新し、本を毎年3冊出版。月20冊以上の本を読み、10本以上劇場で映画を見て、年2回は長期旅行に出かけるそう。
その時間はどこから生まれるのか? その時間術を紹介したのがこの本です。
運動は1分でも効果的
樺沢さんは多忙な中で時間を生み出すために、自分なりの「時間術」を開発し、仕事の質を高めてきたそうです。時間術の中心となるものの1つが「運動」。運動が効率を高める一番のポイントだそうです。
「脳を活性化させる最も簡単で即効性のある方法を1つ挙げろと言われたら、私は間違いなく「運動」と答えます。たった10分の運動で、ドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンなど脳内物質のレベルが高まり、次の90分がよりエネルギーに満ち、集中力と学習効率が高まり、意欲もアップして前向きになり、イライラしない穏やかな気持ちで仕事できるのです。リフレッシュのための運動は1分だけでも効果が得られます。」
スポーツジム直後に執筆
頭が最もよく働くのは朝起きた時と言われます。「脳のゴールデンタイム」。運動によって、このゴールデンタイムを作り出すことができるそうです。
「私は、週4、5回の運動を習慣にしています。1回60分から90分の有酸素運動、それが終わると、頭も身体もリセットされます。言うなれば、朝起きたときと同じくらい、すっきりとした状態になります。スポーツジムから外に出ると、一目散でカフェに駆け込み、パソコンを広げて執筆を開始します。すると、朝起きた時の「脳のゴールデンタイム」と同じような状態になっていて、執筆が猛烈にはかどるのです。」
ランチは外で
ランチは外食した方が運動になり、気分転換にもつながるそうです。その結果、効率が高まります。「歩く」「移動する」「場所を変える」ことで、脳の「場所ニューロン」が活性化し、記憶力が増強するそうです。
お弁当を持って公園で食べるのでも良いでしょう。またランチ以外でも、作業に飽きたら外を10分散歩する。そのくらいでも効率が上がります。これらの工夫で、樺沢さんは全く運動しなかった頃と比べ、一ヶ月の仕事量が2倍以上になり、自由時間が大幅に増えたそうです。
【神・時間術】
効率や生産性をあげる本は数多くありますが、本書が他と違うのは、精神科医の著書が科学的根拠をもとに書いていること。また樺沢さんの本はどれも非常に読みやすく、かつ詳しい。読者に親切な本です。
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