クサールksarとは?*チュニジア南部観光のハイライト
サハラ砂漠の入り口にあたるチュニジア南部。ここでの見所の1つに「クサール(ksar)」があります。
クサールとは
クサールは伝統的な穀物倉庫です。北アフリカに以前から暮らしてきた先住民ベルベル人が、侵攻してきたアラブ・イスラム勢力から逃れるために建てたのがクサールです。
そんなクサールは、次のような目的で利用されていました。
・小麦やオリーブオイルなどの収穫物を略奪されないよう保存しておく共同穀物倉庫
・攻撃から身を守る避難場所
・住居
チュニジア南部には150ほどのクサールが残されているそうです。1つのクサールにはワンルームほどの部屋がいくつも連なり、マンションのような造りになっています。
チュニジアのクサールの種類
クサールには大きく分けて①山岳クサール(山の上に造られた)と②平原クサール(平地に造られている)があります。
①山岳クサール:シェニニ、ドイレット、ゲルメッサ、ゴムラッセン
初期のクサールで、10〜12,3世紀、アラブ・イスラム族が侵入してきた頃に築かれたもの。アラブ勢のの侵攻や略奪を逃れるため、山の頂上付近に築かれました。(例:シェニニ、ドイレット、ゲルメッサ、ゴムラッセン)
シェニニのクサールは、まだ人が住んでいますが、ドイレット、ゲルメッサは廃墟になっています。
シェニニはレストランがありますが、ホテルはありません。ドイレットにはホテルがあり、宿泊が可能です。ゲルメッサはホテル・レストランともありません。
②平原クサール:クサール・ウレド・スルタン、メタムール、クサール・ジュムア
16〜17世紀、アラブ族との対立も薄まると、平原に築かれるようになりました。山岳部では水や食料を得るのが大変だったためです。
平原クサールは、倉庫群としてだけでなく、マーケットや社交の場としても利用されていました。写真の2つのクサール周辺にはホテルがないため、タタウィンの町から日帰りになります。
女ひとりでモロッコ、チュニジア、オマーンなどを旅した旅行記。モロッコではラバトのプー太郎青年と知り合い、彼の自宅や古い邸宅に暮らす友人宅を訪ねた歩いた体験、カスバ街道の美女とハマムで汗を流した話などが書かれています。
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