ラダック・アルチ村のホームステイ Ladakh Alchi
インド北端にあるラダック。標高3500mほどの高地に敬虔なチベット仏教徒の人々が暮らしています。そこの小さな村アルチでのホームステイは、とても思い出深いものでした。
ラダックで初めて経験するホームステイで、かつホームステイ宿ではなく普通の家だったからです(インドでは「ホームステイ」と名のつく宿が多い)。
家の娘さんラモが、ことあるごとに私に気をつかってくれ、毎日おいしいラダック料理をお母さんと作ってくれました。2泊だけだったのが本当に残念でした。
アルチAlchi & チョスコル・ゴンバ Choskhor Monastery
ラダックの中心レーは標高3,500mですが、アルチは標高3,100m。緑豊かなオアシスの村で、人口は700人くらいです。
この村のチョスコル・ゴンバ(Choskhor Monastery)は、ラダックで最も素晴らしいチベット仏教美術の宝庫で、寺院内に美しい壁画や大きな仏像が残っています。今は壁画保存のため、寺院内の撮影は禁止です。
村の既婚女性は外出時に民族衣装を着用することが決められています。これはゴンパに敬意を示すため、そして村の文化や伝統を保護するためだそうです。
コートは「コンチャス」、肩掛け(下の写真)は「ボッ」、 帽子は「ティピ」といいます。コートは羊の毛でできていて、とてもあたたかいそうです。
農作業のときもこの民族衣装なのです。それがとても優雅に見えました。
アルチのホームステイ
このお宅との縁はたまたまでした。アルチで泊まりたいと思っていた宿はいくつかあったのですが、どれも閉まっていたりして(アルチに泊まるのはやめようかな)とあきらめかけていました。
ふと見ると近くに大きな綺麗な家が。(あそこはホームステイ宿かも)と思い、玄関先にいたお嬢さんに、「ホームステイやっていますか?」とたずねると、「お父さんに聞いてみる」。
その彼女、2言目には「ナムキンチャイ(塩入のバター茶)飲みますか?」。
あつかましく頂きながら話をしているうちにお父さんからokが出て、泊まることができたのです。
家にはラダックのたいていの家庭ではそうであるように庭に畑があり、他に村の3ヶ所に畑があって、食べるものはそこから調理前にとってきていました。
牛を3頭飼っていて、ミルクでナムキンチャイを作り、毎日チーズ、ヨーグルトもつくります。
家の中心はキッチンがある居間です。足の悪いおばあさんはほとんどを、ここの椅子に座って過ごします。
おばあさんは1日に何度も祈っています。
お母さんのプンチョックさんとおばあさん(とても難しい名前で覚えられませんでした)は、私と目が合うたびにいつもニコニコ、私が料理の写真をパチパチ撮るのを見てはニコニコと、ラダック人のやさしさを感じました。
ラダック人の家には必ず仏間があります。左のお仏壇?に朝晩ラモが火を灯します。