モロッコとチュニジア、どっちがおすすめ?
モロッコとチュニジアは両国とも北西アフリカの「マグレブ」と呼ばれる地域にあります。
そして双方とも、サハラ砂漠、メディナ(旧市街)、スーク、地中海沿いの青と白の街‥‥観光地は共通するものが多い。
どちらも本当に魅力的な国。どちらか1つを選ぶのは難しいのですが、参考になるヒントをお伝えします。
モロッコ・チュニジアの魅力
両国ともアラブ人が大半を占め、メディナやモスク、マドラサなどアラブ・イスラム文化を堪能できます。また北アフリカに古くから暮らす「ベルベル人」が建てた古い住居や建築が今も残されています。
サハラ砂漠でラクダに乗ったり、メディナ(旧市街)の迷路をさまよったり、地中海リゾートでのんびりしたり、イスラム建築を堪能したりと、エキゾチックな観光を楽しめます。
エキゾチックな国は?
これはモロッコに軍配があがります。世界遺産に指定されたフェズのメディナは、まさに「迷宮都市」。迷路のように細い道が入り組み、一度入ったらなかなか出られません。迷宮都市という点ではマラケシュも同じ。細く入り組んだ路地をあてもなく彷徨う楽しさがあります。
モロッコでは「ジェラバ」という民族衣装を着ている人が多く、モロッコは今も古いベルベルやアラブの文化を色濃く残している国だと言えるでしょう。
チュニジアのメディナはモロッコに比べれば、やや整然としています。とはいっても、歩き回る楽しみは同じようにあります。
砂漠に行くなら?
モロッコ・チュニジア双方とも砂漠がありますが、行きやすいのはチュニジア。南部の町ドゥーズの町はずれに行けば、サハラ砂漠はすぐ目の前。モロッコで砂漠に行くなら、ザゴラやメルズーガの街を拠点にして、ツアーに参加します。
イスラム建築の素晴らしさ
イスラム建築に関しては、どちらもそれぞれの良さがあります。モロッコでは異教徒はモスクに入ることができませんが、「マドラサ(神学校)」は見学可能です。モロッコのイスラム建築の装飾の精緻さには目を奪われます。チュニジアでは異教徒もモスクに入ることができます。
青い海とビーチを楽しめるのは?
海が綺麗なのは断然チュニジアです。地中海は青く澄んでいて、本当に美しいです。チュニジアには地中海沿いに、ジェルバ島、ハマメット、マハディアなど名だたるビーチリゾートがあります。ビーチリゾートに関しては、モロッコはチュニジアに比べて少し寂しいです。ただし両方ともイスラムの国ですので、公共の場での肌の露出は十分ご注意を。
物価的が安いのは?
どちらかというとチュニジアの方が安いかもしれません。ただこれもどういう旅をして、どういう宿に泊まるかでだいぶ違ってきますので、一概にどちらとは言えません。そして両国とも日本に比べてかなり安いです。
ベルベル人の暮らしを見るなら?
ベルベル人とは古くから北アフリカに住む先住民です。古いベルベル建築には、「カスバ」と「クサール」があります。
カスバは家族単位が暮らす要塞化された「家」。クサールは家族より広い範囲の人々が共同で暮らす、要塞化された「集落」です。クサールは穀物倉庫などに使われることが多かったようです。
カスバとクサールはモロッコとチュニジアの両方にあります。どちらもほとんど人が住んでおらず、元住居には土産物屋などが入っています。
人がやさしく温かい国は?
これは断然チュニジアです。私が旅したイスラム圏の中で、1番くらいに人がやさしい。特に女性がフレンドリーです。
旅しやすいのは?
人がやさしいという点では、チュニジアの方が旅がしやすいでしょう。モロッコは以前に比べて少なくなったとはいえ、メディナなどにはしつこい客引きなどがいます。チュニジアでは、そういう鬱陶しさはあまりありません。
食べ物が美味しいのは?
断然モロッコです。チュニジアの料理は唐辛子を多用します。ただ辛い物がお好きでしたら気にならないレベルです。
治安が良いのはどっち?
チュニジアでは2010年末〜翌年初頭にかけてジャスミン革命が起こりました。しかし今は、安全と言えるレベルにまで治安は回復しています。女一人旅も全く問題ありませんでした。
盗難やスリなどに関しては、むしろモロッコの方が要注意です。私はマラケシュでスリにあったことがあります。被害額は1万円でした。
モロッコは観光客が多い国ですから、観光地では外国人を狙った犯罪がないわけではありません。
‥脅かすようですが、他の町ではスリなど遭ったことはありませんから、ご安心ください。
女ひとりでモロッコ、チュニジア、オマーンなどを旅した旅行記。モロッコではラバトのプー太郎青年と知り合い、彼の自宅や古い邸宅に暮らす友人宅を訪ねた歩いた体験、カスバ街道の美女とハマムで汗を流した話などが書かれています。
コメントを残す