2021-12-12

チャンスをつかむことの本質

「コロナ禍で海外に行けなくて、つらくないですか?」と言われることがあります。意外にも一度もそう思ったことがなく、自分でも驚いています。

海外は、昨年2月にオマーンに行ったのが最後です。現地で歩きスマホが原因でシビアな捻挫をしてしまい、車椅子で帰国しました。その後、半年近く、普通に歩けないような状態が続きました。

しばらくは、自宅から徒歩2分のスーパーに行くのがやっとという状態。海外どころか、となり町にすら行けません。

1時間続けて歩けるようになったのは、2、3ヶ月後です。その間も道路を横切る時に車が怖くて仕方がありませんでした。ノロノロ歩いていて車にぶつけられるのではないか?などと、わけもない恐怖心にとらわれたりして。

初めて電車に乗ったのは、ケガから4ヶ月後です。何度も乗っている路線なのに窓からの風景が違って見えました。

この間、満足に出歩けなくて退屈しなかったかというと、なんだかんだやることがあり、そこそこ忙しかったです。撮りっぱなしだった写真を整理したり、積読本を読破したり。原稿を書いたり。

本屋でたまたま手に取った哲学者の本を読み、それまでの人生観が変わるほどの衝撃を受けたことがあります。続けてその著者の本を読み、それまで心の隅にあった人生の迷いがほぼ消えました。

コロナ禍というチャンス

そして「普通に歩けることのありがたさ」を思い知りました。捻挫は様々なことに気付けるチャンスでした。

コロナ禍も私たちにとって、大きなチャンスかもしれません。

普通の生活ができるということが、いかにありがたいことかに気づくことができたからです。

普通に友達と会ってバカ話できることが、いかにありがたいことか。美味しいレストランに集まって食事できることが、いかに素晴らしいことか。

これまでの「あたりまえ」が、決して「あたりまえ」ではなく、ありがたく素晴らしいことだと気づくことができた。

チャンスはあらゆる場所にある

見方によっては、日常のすべての些細な出来事がチャンスになるでしょう。

風邪をひいたことも、会社を休んで休養しながら、自分の働き方を見直すチャンスかもしれない。

就職活動で失敗して希望ではなかった会社に入っても、そこで尊敬する上司や結婚相手が見つかるかもしれない。

チャンスは身近なあらゆるところに転がっています。

よく「チャンスをつかむ」といいますが、チャンスとは、たまにしか訪れないような、何か特別な出来事だと思われているけれど、決してそうではない。

日常のちょっとした出来事が、それを「チャンス」と見る人にとっては、チャンスになると思います。

運命を変えるチャンスは実は身近にたくさんあって、それに気づくか・気づかないかだけなのです。

 

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