2015-12-04

イラン女性の素顔*抑圧されているって本当?

 

イランの田植え イラン女性 田植えするイラン女性

イランのカスピ海沿いの村で田植えをするイラン女性。イランのこの地方では、まだ手植えで田植えするのが一般的。

イラン女性は抑圧されている」ーこんなイメージをお持ちの方を多いのではないでしょうか?これまでイランをたびたび訪れ、『イランの家めしいただきます!』という本を書いている私の率直な印象をご紹介します。

イラン女性は世界一の美女

イスラム女性 イスラム教の女性 イラン女性 チャドル iran woman

イラン北西部の都市タブリーズのバーザールで会った女性。

イランには絶世の美女が多い。その美しさはまさに「世界一」。イラン女性は言います。「イラン人男性が女性を一人旅させないのは、女性がすごく美しいから、一人で旅に出ると、よその男がほっておかないからよ」。当たらずしも遠からず、かもしれません。

イラン女性の服装は?

イランの家庭料理 イランのキッチン Iran house food Iran kitchen

マーケットに買い物。

外でははマーント(丈長のコート)とルーサリー(スカーフ)着用が多いです。(モスクに入る時はチャドル着用です)。家ではタンクトップやジャージ、ジーパン姿。またイラン女性の化粧はしっかり目。その際のポイントは目と口元です。

(*イランを旅する女性の服装は?【チャドルは不要】

イラン女性の性格は?

タブリーズのレストラン

北西部の大都市タブリーズのレストランで食事中のイラン人家族。

よく言えば「あったかい」、悪く言えば「おせっかい」。とにかく本当に優しいです。

ある町のバスターミナルでバスを待っていると、隣に座っていたイラン女性が、突然私に携帯を差し出したことがあります。出てみると、電話口で彼女のお兄さんが「あなたが1人でいるので、何か困ったことがあるのではないかと妹が心配しています。妹は英語が話せないので、代わりに私が話してくれとのことなので」。

イランの女子教育は?

イランの女子学生 イスラム教の女性

イランの女子学生たち。イスラム社会では学校は男女別と、男女隔離が日本より徹底している。

イランでは大学生の6割が女性、全国の学校教員の7割も女性です。大学はほとんどすべて共学で、女子大は全国で1、2校くらいしかありません。特に女子学生の割合が多いのが医学専攻。女性には女医の診療が奨励されるからです。

女子の就学率が伸びたのはイスラム革命が契機です。男女隔離政策を推し進めたため、中学や高校ではほぼ男女別学が実現。女子校への女性教員も派遣されるようになり、農村などの保守的な家庭でも娘を安心して学校に送ることができるようになったそうです。

女性の仕事・社会進出は?

イランの女性タクシードライバー イラン女性

イランの女性タクシー運転手。タクシーは密室なので、女性の運転手を望む女性客も多い。運転技術は男性も顔負け。

女性の社会進出はかなり進んでいます。イラン人男性も、最近は結婚相手に働いている女性を望むといいます。妻が働いてくれた方が経済的に助かるし、働いている女性の方が社会性があって結婚相手に良いと思うからです。女性は結婚しても仕事を続けるのは普通で、産休は半年とれます。

特に女性タクシー運転手が都市部を中心に多いです。タクシーはある意味密室なので、男性ドライバーと2人きりになりたくないという女性も多いからです。私もイラン女性が運転するタクシーに何度も乗りましたが、運転技術もマナーも素晴らしく、安心感がありました。

(**イスラム女性は働くことを禁止されている?*男女隔離が職場進出を促進

女性は一人旅できない?

イランのキャンドバーン村 iran-kandovan

イラン人カップル。手をつないで、とても嬉しそうでした。

イラン女性が海外に行く場合、基本的に夫や父親の許可が必要だとされています。「だから女性は不自由だ」と言うイラン女性も現実にはいます(特に英語が話せる高学歴の女性)。

ただこれもケースバイケース。私が現地で会った女子学生は、アメリカの永住ビザを取得し、一人で旅立つ計画をしていました。最初父親は反対でしたが、彼女がどうしても行きたいと言うので、折れたそうです。

女性が一人旅は日本ほど一般的ではありませんが、楽しみのための旅行は家族でするものだから。そして彼女たち曰く、「男性と旅行した方が荷物持ってもらえたりして、ラク」だそうです。

イランの観光・基本情報 徹底ガイド

イランの家めし、いただきます!

女ひとり20日間、イランの家庭を泊まり歩いた“出会い”と“食”の旅行記。言葉が通じなくても快く家に迎え入れてくれる、おせっかいであたたかな人々との出会いと、それぞれの家でご馳走になった“家めし”をめぐる食紀行です

【参考図書】

【写真集】「イスラーム ヴェールの向こう」

20年間の取材によるイスラム女性たちのリアルな日常を紹介。モロッコ、チュニジア、エジプト、イラン、パキスタン、モルディブ‥‥。歌あり踊りありデートあり。「抑圧」などメディアによって作られたイメージと違う、生き生きした女性たちの実像を紹介します。

イスラム流幸せな生き方
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