インドネシアの結婚式*ご祝儀や服装は?
インドネシアの結婚式に参加しました。ジャワ島中部、ボロブドール(仏教遺跡)の近くの村です。新郎新婦はイスラム教徒。インドネシア人口の約90%がイスラム教徒です。
インドネシアの伝統的な結婚式は、新婦の家の庭で行われます。私が参加した結婚式は、式場づくりは村民が総出で行われました。食事の支度も新郎新婦の家族や親戚が共同で。とてもアットホームな式でした。
招待客がお祝いの品を持って来場します。お祝いの品は、シーツや食器、時計など新郎新婦が日常で使えるものが多いようです。右は式に案内してくれた現地在住の日本人女性。
結婚契約の儀式:二カー(Nikah)
結婚式はまずNikah(ニカーからスタートしました。イスラム教徒の結婚で最も大切なのが、このNikah(ニカー)(結婚契約の儀式)です。(*イスラムの結婚式:特徴や段階は?)
イスラムでは結婚は契約。そのため結婚契約書を作成します。それがこの「Nikah(ニカー)」です。
イマーム(宗教指導者)の先導のもとで契約書を作成。この場合2人の成人男性の証人が必要です。これで結婚が成立したことになります。
夫婦それぞれが結婚証明書にサインをします。結婚証明書は、パスポートみたいな形をしています。夫は茶色の表紙、妻は緑色です。
披露宴
バンドや歌手が参加して会場を盛り上げます。契約の儀式と披露宴を別の日にやることもありますが、この結婚式では同じ日に同じ会場で行いました。
お色直し
そしてインドネシアならではの興味深いイベントも。
これはナシクニン(お祝いの時に食べる黄色いごはん)を互いに食べさせ合い、絆を確認しあう儀式です。2人が末長く食べ物に困らないように、という意味が込められています。
結婚式の食事
バイキング形式が主流です。食事は新郎新婦の親戚の女性たちが一緒に作っていました。最近はケータリング業者に頼むことも多いようです。イスラムでは酒が禁止されているため、酒は出ません。
招待客の服装
女性は上品なデザインのシャツに、サロンやスカートが多いようです。男性はバティック(インドネシアの伝統的な布)シャツとスラックス。
女性なら肌や髪を出さないのが基本。しかしこの結婚式を見るかぎり、わりとおおらかな印象です。たとえば上で出てきた知人の日本人女性のように、半袖で参加するのもOKです。これは外国人だけの特例かもしれませんが。
男性のバティックも、半袖より長袖が正装度が高いそうです。
服装については、中華系やクリスチャンの結婚式では、また違ったものとなります。
ご祝儀の相場
100,000〜500,000ルピア(約800円~4000円)が相場とのことです。この金額は、地域や家族の属する階層によって様々。
お金以外に、食器やシーツなど新生活に必要なものを送ることもあるようです。
飛び入り参加ok
招待されていなくても、たまたま通りかかったり、招待客の友人であったりという場合でも参加できます。
村の結婚式は村民同士の交流の場でもあるため、ほとんどの村民が(呼ばれていなくても)顔を出します。
いつ来て、いつ帰っても自由です。式の途中でぶらっと来て新郎新婦に挨拶し、10分で帰ってしまう人もいます。
インドネシアの結婚は家同士の結びつき
では結婚は家と家との結びつき。たとえ長男でなくとも、結婚後は両親と一緒に住むのが一般的です。両親は死ぬまで自分で面倒を見る。だから老人ホームなどは一般的ではありません。(*イスラム社会では老人はどのような扱い?)
素敵な結婚式でした。末長くお幸せに!!
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