エジプト人はどんな人たち?
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エジプトのテイラー。年季の入ったミシンとナゾの花飾り。そしてなんとも言えない柔和な笑顔。
エジプト人はどんな人たちなのか?私の実体験をもとに紹介します。
宗教心が篤い
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ライトアップされたアズハルモスク。1人一心に礼拝をする人がいた。
エジプトというとピラミッドのイメージなど「古代エジプト」のイメージが強いかもしれません。
その一方、現代エジプトはイスラム世界の中心です。アズハルモスクを含む「アズハル機構/大学」は、スンニ派世界で最も権威のある教育研究機関です。イスラム世界から多くの留学生が来て学んでいます。
そのためか、エジプト人は総じて信仰心が篤い人が多い。額に「祈りダコ」ができている人もたくさんいます。
*イスラムの礼拝では、額を床につける動作が含まれるためで、何度も礼拝しているうちに、額の部分にあざができるのです。
明るい
エジプト人は総じて陽気で明るく、社交的、人付き合いが上手です。男女ともですが、特に男性はそう。
エジプト(というかアラブ世界全体で)「男性は外に出て積極的に人と交わるのがよし」とされています。
あるおとなしいエジプト人男性は、友人に「おまえ、家の中にばっかりいるなんて女々しいやつだな。ちょっとはカフェにでも出てきて人と接した方がいい」と説教されたこともあるそう。
エジプトでは「ダンマ・カフィーフ(血が軽い)」な人が好ましいとされています。「血が軽い」とは、明るくユーモアがある人のこと。
だからあまりネクラな男性にあまりお会いしたことがありません。
エジプト女性の性格は?
女性も明るく人なつこい人が多いです。そして写真好きです。だからエジプト人の写真を撮るのは楽しい。
もちろん嫌がる相手の写真を無理やり撮るのは御法度。相手の了解を得てからです。
家族の絆が強い
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カイロのジュース屋さんの前で。子どもを抱くお父さん。我が子を見つめるまなざしが真剣。
これはイスラム教の方々全般に言えることですが、エジプト人も家族の絆は強いです。離れて暮らしていても、毎日家族と電話で話しますし、週末は家族や親戚を訪問しあって過ごします。
電話代が大変なんじゃないかなと思いますが、エジプト人にとっては電話代より家族とつながりの方が大事なのでしょう。
おおらか・細かいことを気にしない。
日本人に比べると、あまり細かい点を気にしない人も多いようです。よく言えばおおらか、悪く言えばいい加減。
以前カイロでアパートを借りて暮らしていた時、家具付きだったのですが、本来あるべきはずの冷蔵庫がありませんでした。大家さんに用意してくれるように頼んでも、なかなか持ってきてくれない。
もちろんこれは大家さんの性格によりけりですが、なかなか日本のようにスムーズに事が運ばないこともあります。
そういったことも含めて、私はエジプト人やエジプトの暮らしが大好きです。
エジプト人は人生を楽しむ達人!
たとえば「食」。エジプト料理は油をたっぷり入れます。その方がおいしいから。ごはんも油で炒めてから塩を入れて炊きます。エジプトの友人に「日本ではごはんはどうやって炊くの?」と聞かれ、「水だけで炊く」というと、「え?それでおいしいの?」とおどろかれてしまいました。
だからエジプト人はふっくらしている方が多いようです。友人の奥様にはいつも「日本にはやせる下着ってあるんでしょ。こんど来る時買ってきて」と言われます。「やせたければ食べなければいいのに」と思いますが、おいしいものをがまんしてまでダイエットに励むという発想はエジプト人にはないのです。
ラマダン月には多くの学校が休みになります。「子どもたちが断食でつらいから」と言われますが、これは表向きの理由。実は大人も子どもも夜遅くまで友人や親戚とおしゃべりを楽しんでいて、朝は起きられないのです。
学業よりも宗教行事を優先する。いかにもエジプトらしい。仕事の効率が落ちると日本人ビジネスマンには評判がよろしくないラマダン。
でもいつも仕事優先の暮らしと、時にはふだんよりたくさん神様に感謝し、夜を徹して友人知人と楽しむ人生、どちらが幸せなのでしょう?人間らしい生き方なのでしょう?一度考えてみてもいいかもしれません。
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