【質問への回答】ムスリム男性との恋愛・結婚について
読者の方から質問をいただきましたので、答えたいと思います。アラブ男性との恋愛や結婚についてです。
チェニジア人とフランスのハーフで、元ハンドボールの選手だった男性から、出会って二日目で、「死ぬまで一緒にいたい」と、プロポーズ的な熱いラインと熱い言葉をもらいました。
私は最近(以前の恋人と)ひどい別れかたをしたので、ゆっくり恋愛したいと言っています。
それでも熱いメッセージがきます。「家でくつろごう。ハグしよう。もし可能であれば」と、いわれます。私としては、ご飯でもたべて、せめて1ヶ月くらいしてから、家にこないか?といわれて、好きならそうしたいと思っています。
体目的のようにしか思えませんが、誠実に「僕の家族になってほしい」といわれて、困惑してます。
こういうのは、民族性でしょうか?彼はバイトですが、「将来お金には困らせない」ともいいます。
また離婚暦があり、元嫁にお金を300万円盗まれたらしく。よければアドバイスいただけたら、うれしいです。
(読みやすいように、文章は少し変えています)
<回答>
この方は、たぶん2つの点でとまどっているのだと思います。
「出会ってすぐにプロポーズ」と「金銭面」です。
会ってすぐに「結婚しよう」と言うのは、ムスリム男性はわりとよくあることです。
アラブ・イスラム社会では、「お付き合い」という概念がなく、基本的に男女関係は結婚が前提だからです。
だから中東やアラブ人男性は、気に入った女性にはすぐに「結婚しよう」と言います。
これは真剣な結婚の申し込みというより「付き合ってください」に近いかもしれません。
あとは民族性もあるのかな、とも思います。アラブ人男性は、わりとすぐに他人の懐に飛び込んでくるようなところがあります。
でもその「結婚しよう」も、真面目な人なら、よく考えた上で言います。会って2日目というのは微妙ですね。
以前から良く知っていたというなら、わかります。たとえば大学のクラスで一緒だったとか、職場の同僚だったとか。
また婚約もしていないのに、「ハグしよう」はありえません。「結婚したい」にうそはないかもしれませんが、それ以上に「やりたい」気持ちが強いのでしょう。
それとアラブの結婚は、とてもお金がかかります。
チュニジアなら、男性は家を用意するのが義務です。
(チュニジアの結婚式:初のクライマックスまでの1週間の一部始終を密着取材!)
そのほか相手の女性に貴金属の贈り物を用意したり、マフルも払う必要があります。
(女性の方もたくさん持参品を用意します。)
つまり男性はとても経済力が必要になります。
女性の父親が職場を訪問して、働きぶりをチェックしたりすることもあります。
そういった重圧から逃れたい男性が、外国人女性と結婚したがるというのは、特にエジプトやモロッコには残念ながらあります。
もちろんそういう男性ばかりではありませんが。
チュニジア男性は、私の経験ではシャイで控えめな方が多いのですが(あくまでモロッコやエジプト人男性と比べて)、このような男性がいるのは、少々驚きでした。
あとこの男性の場合、問題は金銭面ですね。
「将来お金には困らない」といいつつ、バイトしかしていない、元妻に300万円を盗まれたというのでは、説得力に乏しいかと。
離婚は仕方ないことかもしれませんが、元妻から300万円盗まれたという点が気がかりです。
この話がもし本当なら、お金を盗むような女性と結婚していたという時点で、私ならアウトです。
たぶんご本人も心の中では「やめた方がいい」と思っているのだと思います。
だから、一言背中を押してもらいたい。
恋愛も結婚も、他の人に相談する時点で、やめた方がいいのではないかなと思います。
「この人だ」とピンときたら、他人に相談などしません。
私は2度の結婚経験から、そう思います。
自分の中のOKサインがゆるぎないので、他で補強する必要がないのです。
そういうものがなく、迷いがある場合、他でなんとか補強しようとします。
理屈で自分を納得させようとしたり。
「この人ではないのでは」と本心では思っても、「でも性格はいいし、浮気しそうにないし」と理屈で納得させようとする。
あるいは他の人に相談して、結婚する理由を見つけようとする。
でもそれは他人の意見でしかないし、相手の男性のことは、結局自分しかわかりません。
本当の判断は本人にしかできないのです。
だから結婚は、経済力や仕事や人種がどうか?以上に、「この人だ」と思えるかどうかが大事です。
経済力、人柄などで問題がなくても、心の底から「この人」と思えない人とは、やめた方がいいです。
結婚など人生で大切なことは、意外に直感で決めると、うまく行くことも多いのではないかと思います。
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