2016-11-20

『97歳現役医師が悟った体の整え方』*誰にでもできる簡単な健康法

『97歳現役医師が悟った体の整え方』。97歳で現役医師、毎日50人以上の患者を診察している方の本です。

田中旨夫(本のプロフィールから抜粋)
あかみちクリニック院長。97歳の現役医師。医師歴72年。1918年台湾生まれ。現在も週5日、内科医として働いている。パソコンでカルテを作成する日々。

97才現役医師の「体を整える」秘訣はどんなことでしょう?

毎日30分の散歩

健康を維持するには、毎日30分の散歩で十分だそうです。決してランニングしたりスポーツジムに通う必要はありません。これまで何度もエアロビやヨガに通い始めて挫折してきた私には嬉しい話です。代わりに夕暮れ時に歩くようにしました。会社員の方で毎日散歩するのは難しいという人も、会社帰りに1〜2駅分くらい歩いてみてはいかがでしょうか?

運動しすぎない

運動は30分くらいの散歩など「ほどほど」が良いそうです。激しい運動や運動しすぎは、逆に体に悪いとのこと。心拍数が極端に増え、心臓や血管への負担が大きくなる。そして体内の活性酸素を増やし、体の細胞にダメージを与えることになります。

お酒も適量なら体に良い

お酒も「ほどほど」なら、むしろ体に良いそうです。「ほどほど」とは、ビールなら中瓶1本、ワインならボトル4分の1くらいです。ほどよく飲んでいる人は、まったく飲まない人に比べ、健康で長生きするというデータもあるそうです。

昼食後40分昼寝

田中医師は、夜は8時間たっぷり寝た上に、昼食後に40分昼寝をするそうです。

イタリアやスペインでは「シエスタ」といって、午後昼寝することが知られていますが、実は健康に良いのですね。会社員は難しいかもしれませんが、椅子に座って机にうつ伏せになるだけでも良いのでは?目をつむるだけでも、目に入る刺激や情報を遮断して、脳の休息になるそうです。

午前中めいっぱい仕事したら疲れるし、ランチを食べたら眠くなるものです。これは人間の自然の摂理でしょう。それに素直に従うのが健康の秘訣かもしれません。

粗食・糖質制限しない

健康長寿の人には「菜食主義の人がほとんどいない、肉や魚をそれなりによく食べている」という共通点があるそう。穀物や野菜中心で肉を食べない「粗食」が体に良いと言われたりします。が、これはタンパク質不足をもたらし、健康を害することもあるそうです。糖質制限も最近ブームですが、体を動かすエネルギーが不足しがちなため、疲れやすくなるそうです。

新しいことに挑戦する

田中医師は、70歳からパソコンを習いはじめ、今はカルテはパソコンで書いているそうです。最近は88歳の写真家・西本喜美子さんが話題になったりしています。このおばあちゃんは、72歳で初めてカメラを手にしたそうです。心強いですね。私たちはついつい「もう年だから」・・・と思いがち。でもいくつになっても新たなことにチャレンジするは可能だし、それが生き生き元気でいられる秘訣です。

「健康」は手段

人生の目的は「健康」ではなく「楽しむこと」にあると思います。健康になるために、つらい運動をしたり、食べたいものを我慢していたら、生きている意味がありません。健康は、あくまで人生を楽しむ「手段」。

「「健康になる」ことだけを究極の目的にはしないほうがいいと思っています。健康が大切なのは、楽しくよりよい人生を送るためです。この順番が肝心です。健康は人生における大きなテーマですが、それは「よりよい人生」を送るためのものであることを忘れないでいただければと思います。」

本で紹介されているのは、「誰にでもできる当たり前のことばかり」です。特別ジムに通ったり、健康食を買い込んだりする必要はありません。

健康については、いろいろな本が出ています。「粗食で健康になる」「肉を食べれば長生きする」・・・。でも「何事も極端、過ぎたるは及ばざるがごとし」。バランス良く「ほどほど」が体に良いに違いありません。

田中医師は、あと10年は診察を続けたいとのこと。たのもしいです。

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