2014-08-25
ダマスカス*ウマイヤド・モスクの美しさ
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ウマイヤド・モスクは毎日夕方から夜にかけてライトアップされる。
シリアの首都ダマスカス。かつてウマイヤ朝の都として661年から約100年にわたり繁栄を極めた場所。その旧市街にあるウマイヤド・モスクは、715年に完成した世界最古のモスクです。イスラムの重要な聖地の一つとされ、シリア国内はもちろん周辺のイスラム諸国からも巡礼客が訪れます。
コーヒーをすすりながらアザーンを
ダマスカス滞在中、私は幾度となくウマイヤド・モスクに足を伸ばしました。モスクの前には野外カフェがあり、迷路のように入り組んだ旧市街の路地を散策するのに疲れると、きまってそのカフェに腰を下ろして一休み。コーヒーをすすりながら、モスクの周囲でくつろぐ人やモスクに出入りする人びとを眺め、アザーン(礼拝への呼びかけ)に耳を傾けるのは至福のひとときです。
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モスクに来ていた家族連れ。赤ちゃんを前に4人とも実に嬉しそうな顔。
モスクは人々の憩いの場
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夕暮れまでに少し時間のある午後、モスクの中庭で一組の男女が親しそうにいつまでも話をしていた。
モスクの中庭で憩う人びとを眺めるのもまた楽しいものでした。写真を撮り合う夫婦もいれば、腰を下ろして談笑する家族連れ、子どもが遊び回るのを目を細めて眺める両親の姿も。ここが祈りの場であるとともに、人びとが集い、安らぐ場所であり、また宗教が人びとの生活に深く根付いていることを感じさせられます。
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イランからの巡礼者たち。その中の一人の男性は、説教を聞く合間に子どもをあやしていた。
昼間の強い日差しがやわらぐ夕暮れ時になると、モスクはライトアップされ、昼とはまた違った美しい姿を見せます。
やがて夜が近づき、人影がまばらになるに頃、千年以上の歴史を持つこのモスクは、静かな闇につつまれていったのでした。
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モスクの中でコーランを詠む。
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