インドネシアの小学校*スカーフとジェンダー
サウジアラビアとエジプトの学校での男女差について紹介しましたが、インドネシアはどうなのでしょう?
男女で違いはあるのでしょうか?
学校の教室は一緒
インドネシアの場合、小学校は男女共学で教室もいっしょ。男女が左右で分かれるようなこともありません。
この点、サウジアラビアは教室は別、エジプトは教室は一緒でも男女は左右で分かれていました。
男女隔離については、インドネシアはゆるいみたいです。
休み時間も男女いっしょに仲良く遊んでいます。
ダンスの授業も男女いっしょ。短いスカートをはいて、スカーフをしていない女子はヒンドゥー教徒です。
中学になると、教室は一緒ですが、席は男女が左右に分かれます。
お子さんを連れて授業中の先生。インドネシアらしい〜。
女の子は全員スカーフ
インドネシアの小学校で驚くのは、女の子が全員スカーフをしていること!1年生からです。
これがエジプト、サウジアラビアの場合、小学生女子はスカーフをしていません。6年生になると、パラパラとスカーフ姿の子が現れますが、ほんのわずか。
こちらはバリ島の近くにあるギリアイル島の小学校。色は様々ですが、みんなスカーフをしています。
インドネシア女子は小さな頃からスカーフ
これは学校の中だけでなく、実生活でも言えることで、インドネシアでは本当に幼いころから、女子はスカーフをかぶっているのです。
すごくかわいい!でも足を出しているところを見ると、スカーフはファッションなのかな。
こんな小さな子でも。こう見ると、ほとんど親の趣味と言えなくもありません。
バリ島はヒンドゥー教の島ですが、イスラム教徒もいます。
左はお母さんでしょう。腰まで届くヒジャブをつけています(ヒジャブにはさまざまな種類があります)。このようなヒジャブは、一般的には農村部や敬虔な女性がつけるものです。
*ヒジャブ、ブルカ、二カブ、アバヤ、チャドルとは?‥‥イスラム女性の服装を解説
こんな感じで、幼い頃からスカーフをつけているので、これが「当たり前」として育ってゆくのでしょう。
インドネシアのイスラムはゆるい?
一般的にインドネシアのイスラムはゆるいとイメージされますが、ことスカーフについては、そうでもないよう。もちろんスカーフの着用有無で信仰心の度合いは計れませんが。
ただメッカ巡礼の場で最も多く見られるのはインドネシア人です。あとはパキスタン人。もちろん人口が多いことも関係していると思いますが。
実際インドネシアの旅行会社にとって、巡礼ツアーは観光客相手の商売よりずっと見入りが良いそう。
これまた、だからといって「インドネシアの人々は敬虔」とも一概には言えませんが、少なくとも「インドネシアのイスラムはゆるい」とも言えないのではないかと思います。