バハーワルプール&デラワール・フォート個人旅行<パキスタン>
バデラワール・フォートを間近に見たくて、バハーワルプールBahawalpurに行きました。
バハーワルプールはムルタン同様、警察の護衛が必要で、泊まれるホテルも限られています(2023年11月現在)。
バハーワルプール周辺の見どころをご紹介します。
デラワール・フォートへの車チャーター
デラワール・フォートへは公共の交通機関がなく、車チャーターが必須です。
こちらは同行してくれたドライバー&ガイドの連絡先。
Suhail Rent A Car Bahawalpur: +92 300 9685050
最初から彼に頼めば安かったのですが、ホテル(下記)を通して予約したため、たっぷりコミッションを取られました。事前によく調べればよかったです。行かれる方は、直接コンタクトを。
チョリスタン砂漠へ to Cholistan Desert
ホテルを出発してから、ずっと前方にポリスの車がついてきます。その前には団体客の車が。彼らもデラワル・フォートに行くとのこと。
(ずっと一緒?)と少し憂鬱だったのですが、大きな幹線道路を折れたところで、団体客とは別れました。
やがて1人のポリスが私たちの車に乗ってきました。うーむと思ったのですが、ほんわかした人で、自由に止まって写真を撮らせてくれました!
私が車から降りるたびに、彼も降りて、少し離れた場所で見守っています。ありがとうございます。でもそこまでする必要あるのでしょうか。
車チャーターで良いのは、自由に車を止められることですね。バスなどにはない強みです。
レンガ工場。デラワール・フォートまでの道はずっと舗装されているので、「砂漠の中を行く」という感じでもありません。左右は小麦畑。小麦を満載したトラックとしばしば通り過ぎます。家畜の餌にするほか、ドバイなどに輸出しているそうです。
農作業する方。こんな砂漠の中でも野菜が育つのですね。
私たちの車とずっと一緒でした。この辺で一番大きな町kandawarapurで買い物した帰りだそうです。
ヤギを放牧。この辺の人はSaraiki という言語を話しています。
デラワール・フォート Derawal fort
よく保存された要塞です。 建物の基礎が築かれたのは800年以上前。その後1733年にバハワルプールの支配者のものとなり、1970年代まで支配者の住まいでした。
支配者が代替わりするごとに修復され続けたため、現在のような保存状態を保っているとのこと。砦は大きく、高さ約40m、全長は1.5km。支配者の家族の部屋、監獄などもありました。
アバシ・ジャミア・シャヒ・マスジッド・キーラ・デラワー Abbasi Jamia Shahi Masjid Qila Derawa
デラワール・フォートの前に建つ大理石の美しいモスクです。 1849年にナワブ・バハワル・カーン・アッバシの命令で建設されました。(ナワブNawabとは、この地方の支配者のことです)
場所:
ナワブファミリーの墓 Royal Graveyard Nawab of Bahawalpur
歴代のナワブNawaが埋葬されています。ナワブたちには複数の妻がいて、彼女たちの霊廟も外にあります。外国人の妻もいたそうです。
ふだんは閉まっているので、見学には鍵を開けてもらう必要があります(チップの目安は200ルピーほど)。
場所:
ヒンドゥー教徒の村
デラワール・フォートの周囲にはヒンドゥー教徒の集落が点在しています。
家の中を見せていただきました。こんなふうに食器を綺麗に並べている。パキスタンの様々な地域の村、またインド北部などで見られる習慣です。
女性たちの服装がとても美しく、1着ほしい!と見惚れてしまいました。パキスタンのシャルワール・カミーズとは違い、下はズボンではなくスカートです。
水はパキスタンのNGOが掘った井戸から得ているそうです。
ジャミア・マスジッド・アル=サディック Jamia Masjid Al-Sadiq
こちらはバハーワルプール市内の旧市街の中心に建つモスクです。デラワール・フォート前のモスク同様、大理石でできています。
バハーワルプールよりも北方のラホールやムルタンなどのモスクには鮮やかな花柄模様が描かれていましたが、このあたりのモスクには外壁にコーランの章句が描かれ、よりシンプルなデザインです。
日没後は閉まってしまいますので、見学は早めの時間に。
場所:
バハーワルプール動物園 Bahawalpur Zoo
バハーワルプールではポリスクラブに宿泊したのですが(下記)、クラブから歩いて5分の場所にあります。
なのに、ポリスと一緒でないと見学できないのがつらいところです。(いざ出かけたいと言っても、なかなかいらっしゃってくれないので)。護衛係のポリスはポリスクラブとは他の場所にいらして、来るまでに1時間くらい待つこともザラでした。
バハーワルプールへの行き方
ムルタンからFaisal mover のバスで向かいました。小さなマイクロバスです。ムルタンから1時間半です。
現在パキスタン人には、DAEWOOバスよりファイサルムーバーの方が人気があるようです。余談ですが、ファイサルのバスが中国とパキスタンを36時間で結んでいるとのことです。
バハーワルプールのホテル
①Falettis Grand Bahawalpur 7,000円くらい〜
外国人が宿泊できるのは、これとHotel One Bahawalpurだけとのこと。また例外的に下のポリスクラブも宿泊できます。
ホテルの部屋から見た周囲の風景。農村のど真ん中にあります。オーナーとホテルの会計係の付き添いのもと、近くの村を散策しました。
②ポリスクラブ Police Club Bahawalpur 5,000ルピー(2,500円)〜
警察官やその家族のための宿泊施設です。私が宿泊した部屋は2ベッドルーム。熱いお湯もちゃんと出ます。裏庭には野菜なども植えられていました。朝食なども用意してもらえます。
チェックインの際にパスポートなどを見せることもなかったのですが、今から思えば警察のお小遣いかせぎ?かもしれません。
ここにはガイドに紹介されて泊まったのですが、個人的に行って泊まれるかどうかはわかりません。ただバハワールプールで外国人が泊まれるホテルがどれも不便な場所にあることを考えると、ここに泊まれれば観光に便利かもしれません。(ただ市内どこに行くにもポリスがついてきます)。
さいごに
私が訪れたのは2023年11月で、とても良い季説でした。ただ砂漠での日中の日差しはかなりのもの。サングラスや帽子があると良いです。
上記のドライバーSuhailさんは、それほどお上手ではありませんが、英語を話されます。ただ観光中は、一緒に行ったホテルの会計係との写真撮影に忙しく‥。
バシッと一言「ちゃんと説明してよ!写真ばっかり撮ってないで!」と言ったら反省したらしく。でも少したつとまた写真撮影に夢中。スマホという中毒性のあるモノを手にしているのですもの、しかたないですね。でも性格はとても良い人です。
「警察の護衛は何のため?」とたずねると、どの人からも、きまって「外国人のセキュリティのため」という答えがかえってきます。「バハワルプールは危険なの?」ときくと、「安全だ」と。
単に決まりにすぎないのですが、外国人である以上従わなければなりません。状況が改善することを願っています。